序.箴言の主題
・箴言は、ことわざや格言を編集した書物。通俗的な処世術のための格言とは根本的に違う。
・箴言は、神から与えられた知恵。神の祝福へと私たちを導く。
・「箴」は鍼(はり)。鍼がツボを刺激し回復を与えるように、箴言は神との関係を回復させる。
・箴言は神との関係を回復し、神に喜ばれる歩みをするための知恵の書。
・箴言は分類することは困難だが、一つの大切なテーマがある。それは神を恐れること。
1:7 【主】を恐れることは知識の初め。愚か者は知恵と訓戒を蔑む。
・「神を恐れる」とは、畏敬の念を抱き、常に神を覚え、神を第一とする生き方をすること。
・人間は罪の堕落によって神との関係が破壊された。
・神と人との関係を回復させる。それが神の救い。
1.罪から離れる
・神を恐れて生きること、その1。「罪と悪から離れて神を第一とする」
3:7 自分を知恵のある者と考えるな。【主】を恐れ、悪から遠ざかれ。
8:13 【主】を恐れることは悪を憎むこと。
・罪の赦しがあって神との関係が回復。キリストの十字架の赦しは完全。
・キリストの赦しは犯罪や悪を許容することではない。
ヨハネ8:11 「わたしもあなたにさばきを下さない。行きなさい。これからは、決して罪を犯してはなりません。」
ローマ6:15律法の下にではなく、恵みの下にあるのだから、罪を犯そう、となるのでしょうか。決してそんなことはありません。
・真の赦しは、罪と悪から離れることに向かう。
16:6 恵みとまことによって、咎は赦され、【主】を恐れることによって、人は悪を離れる。
2.正しい歩みを目指す
・神を恐れて生きること、その2。「正しい道を歩む」
4:11 私は知恵の道をあなたに教え、まっすぐな道筋にあなたを導いた。
・神を恐れるとは罪と悪から離れるだけでなく、さらに神の前に正しい歩みを目指すこと。
3:33 悪しき者の家には、【主】ののろいがある。正しい人の住まいは、主が祝福される。
20:7 正しい人は誠実に歩む。彼の子孫はなんと幸いなことか。
・「正しい」とは、正しいことを行うことができないと、認めること。
3:7 自分を知恵のある者と考えるな。【主】を恐れ、悪から遠ざかれ。 他18:12
・自分に正しい知恵がないと認める者は、真の知恵を求めるようになる。
・神を恐れ謙遜に歩む時、自ずと神に喜ばれ、正しい歩みへと導かれる。
・神は正しい歩みを喜んでいてくださる。
15:8 悪者のいけにえは【主】に忌み嫌われ、心の直ぐな人の祈りは主に受け入れられる。
・また、正しい者を祝福してくださる。
10:6 正しい人の頭には祝福があり、悪しき者の口は不法を隠す。
・最終的に、悪は滅び、正しい者は永遠の勝利を手にする。
14:11 悪しき者の家は滅ぼし尽くされ、心の直ぐな人の天幕は栄える。
3.神の愛の中を生きる
・神を恐れて生きること、その3。「神を愛すること」
8:17 わたしを愛する者を、わたしは愛する。わたしを熱心に捜す者は、わたしを見出す。
・箴言は、厳しい戒めや叱責も多いが、そこには神の愛が込められている。
3:12 父がいとしい子を叱るように、【主】は愛する者を叱る。
・神を恐れ、神を中心に歩む時、私たちの歩みは豊かなものとなる。
ピリピ3:8 それどころか、私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、私はすべてを損と思っています。
1:7 【主】を恐れることは知識の初め。