序.ルツから救い主が
・ルツ記は人間の愛情物語ではなく、神の歴史的な救済の業が明記。
・ルツは異邦のモアブ人だが、イスラエルの偉大な王ダビデ、救い主キリストの先祖となる。
→マタイ1:1, 5
1.ルツの信仰
・ルツ記の時代は士師記に含まれる。→ルツ1:1
・高ぶり、不従順、偶像崇拝、信仰の危機の時代状況で、誠実に歩む信仰者の姿を伝える。
・「ナオミ、ルツ、ボアズの信仰を見よ!」と、神は語っている。
2.ルツ記の物語
1章:ナオミに従うルツと「苦難の道」
・ナオミの苦難(イスラエルの飢饉、夫の死、息子の死)。
・ナオミは二人の嫁に実家に帰るよう進言。→1:8
・ルツはナオミへの深い愛情と、神への信仰ゆえに必死にすがりつく。→1:16
・しかし、イスラエルの地で人々の噂と生活の困窮に苦労する。
2章:ルツとボアズの出会いと「神の計画」
・イスラエルにて苦労をするルツであったが、そこに神の確かな計画があった。
・ルツが落穂拾いに行った畑の主人ボアズは、ルツの結婚相手になる。→2:3
・「はからずも」とは、たまたま、偶然ということ。
・小さな出来事の中に神の大いなるご計画があった。→2:4
・「ちょうどその時」(見よ!)とは、神のなさる御業を指し示す時に用いる言葉。
・偶然の出来事に神の必然の計画があった。
3章:結婚の導きと「贖い」
・ルツはナオミに促され、ボアズに求婚。→3:9 プロポーズと「買い戻し」の制度。→2:20
・「買い戻し」の制度は、貧しい人たちの生活の回復のため神が定められた。→レビ記25:25
・ボアズは買い戻しの権利のある親類であった。
・ナオミの土地の買い戻しには、娘であるルツとの結婚も含まれていた→申命記25:5-6
・「買い戻し」とは「贖い」。
・主イエスの救いとは、主イエスが私たちを、代価をもって買い取った「贖い」。
・主イエスの支払った代価は、ご自分の体と血潮。→聖餐式でいつも確認している。
4章:結婚と「救い主の誕生」
・ボアズは喜んで高い代価を払い土地を買い戻し、さらにルツと結婚することも承諾。→4:9-10
・男子が生まれ、孫、ひ孫が与えられ、そのひ孫はイスラエルの偉大な王に。→4:21-22
・ルツのひ孫とはダビデ。その子孫をたどると救い主イエス・キリストの誕生につながる。
・ルツはイエス・キリストの先祖に。ルツがどんな時でもへりくだり神に従ったゆえ。
3.私たちの偶然も神の必然に
・神を信じ従う者に、神は素晴らしい計画を備えられる。
・現代の私たちの信仰の歩みとは教会生活。
・教会の礼拝を中心とした生活をする中で、神は素晴らしいご計画を進めてくださる。
・偶然と思える日々の小さき信仰の歩みに、神の大いなるご計画が着々と進められている。
Ⅰコリント1:28 有るものを無いものとするために、この世の取るに足りない者や見下されている者、すなわち無に等しい者を神は選ばれたのです。