序.ヨナの体験
・預言者ヨナは、大魚に飲み込まれる特殊な体験をした。→1:17
・ヨナの全体のテーマは世界宣教だが、中心はヨナという一人の信仰者の成長。
・ヨナは現代の私たちの姿を示している。
1.神の働きから逃げるヨナ
・ヨナは、北イスラエルが繁栄の絶頂にあったヤロブアム二世の時代、BC793~753年に活躍。
・ヨナは名の通った預言者であった。→Ⅱ列王14:25
・神はヨナに新しい預言の働きを委ねた。→1:1-1:2
・ニネベの町は、アッシリヤ帝国の首都。当時急激に勢力を高めていたが、非常に邪悪な国。
・ヨナはニネベと全く逆方向のタルシシュへ。神の預言者が神の命令に背いて逃げていった。→1:3
・神の民は皆、神の働き人とされている。弱さや欠点があるが、神様によって徐々に整えられる。
・逃げ出したヨナを神は見捨てず、ご自分のもとにもどそうとされた。→1:4
2.魚の中のヨナ
1:17 【主】は大きな魚を備えて、ヨナを吞み込ませた。ヨナは三日三晩、魚の腹の中にいた。
・神はヨナを魚の中で霊的な取り扱いをされた。「おまえは何者か」と存在の意味を問うた。
・魚の腹の中で、ヨナはへりくだり敬虔深い祈りをささげた。
(1)2:1-3 → ヨナは自分の命が神のものとされている恵みを確認。
(2)2:6-7 → ヨナは貧しい自分の祈りが最も高く聖なる神に届いている恵みを確認。
(3)2:9 → ヨナは自分の救いが、神様の一方的な憐みによるものだと再確認。
・私たちも自分の救いや、神に祈ることを当たり前のように思ってしまうことはないか。
・ヨナが魚の中にいたのは三日間。→1:17 これはイエス様の死と復活とつながる。
マタイ12:40ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、地の中にいるからです。
・ヨナの魚の中での経験は、決定的な変化、新しく生まれ変わったことをあらわす。
・神は、逃げていたヨナに対し「新しく生まれかわっている」ことを確認させ神の恵みを気づかせた。
・私たちも、イエス様を信じた時から、すでに新しく生まれ変わっている。決定的な出来事。
・神に逆らって自分勝手に歩んでいた者が、救いの恵みを受けてからは、神に向かって歩み、神に従い、神を礼拝している。それらは新しくされた決定的事実。
3.日々、新しく
・ヨナはすでに新しい人とされていたが、魚の中での経験を通しさらに新しい者とされた。
・魚から出たヨナは神の言葉に従いニネベの町に向かい、裁きの預言を語り始めた。→3:3
・ヨナの預言に、ニネベの人々が次々に悔い改め町中が悔い改め、神の裁きがなくなった。→3:10
・ところが、ヨナは神に不満を告げる。散々悪事を重ねてきたニネベが神の恵を受け赦されたこと。
・魚の中で深い取り扱いを受けて、新しくされたヨナが、今度は神様に悪態をついた。
・それでも神はヨナを見捨てない。神はニネベの町に対する救霊の思いを伝えた。→4:9-10
・神はヨナの度重なる不従順や失敗にもあきらめることなく、ヨナを日々新しく造り変えた
Ⅱコリント4:16 ですから、私たちは落胆しません。たとえ私たちの外なる人は衰えても、
内なる人は日々新たにされています。
・私たちは、イエス様を信じた時から全く新しい人とされた。しかし、何度も失敗を繰り返す。
・だが、神は根気よく私たちを取り扱い、日々新しくし、神の宣教の働きのために用いてくださる。