序:信頼できることば
・聖書のことばは、信頼できるものであることを明確に告げる。
3:8 このことばは真実です。私は、あなたがこれらのことを、確信をもって語るように願っています。神を信じるようになった人々が、良いわざに励むことを心がけるようになるためです。
・信頼できることばがないため、自己中心的、刹那的な生き方に向かう。
・常に信頼できることばである聖書に耳を傾けていきたい。
1:教会の制度化・組織化
・テトスはクレテ島にある教会の牧師。テトスへの手紙が書かれた約30年前にクレテ教会は誕生。
・パウロがテトスに命じたこと。→1:5 仕事の整理をし、・・・町ごとに長老たちを任命する・・・。
「仕事の整理」、「長老たちの任命」これは、教会の制度を整え、組織化すること。
・教会の命は、福音の喜びに生きる信仰者の群れ。制度や組織は、教会の命を守るためにある。
・新約聖書は教会の制度化、組織化を奨励する。→使徒6:1~6
2:長老の働き
・「長老」とは、教会における職務の一つ。
・プロテスタント教会の主な形態:(1)監督制、(2)会衆制、(3)長老制
・「長老制」は、牧師(宣教長老)と信徒の代表の長老(治会長老)が、共同で教会を牧会し運営する。
・「長老」は、信徒が御言葉に養われるよう配慮する。長老には求められる資質がある。→1:6~9
1:9 教えにかなった信頼すべきみことばを、しっかりと守っていなければなりません。健全な教えをもって励ましたり、反対する人たちを戒めたりすることができるようになるためです。
・長老は、教会において最も大切な福音の言葉を正しく理解し、人々を励ますことが求められる。
3:福音が語られ、聞かれる教会
・クレテ教会の問題は、教会組織や制度が整備されていなかったことによる。
・クレテ人の民族性や生活習慣の問題があった。→1:12(BC600年、クレテ人哲学者エピメニデスの言葉)
・神の民として新しい歩みをすること、良いわざに向かうこと、聖化に向かうことがなかった。→1:16
・しかし、パウロはクレテ教会を見捨てない。それゆえ長老を立て、教会の組織化・制度化を告げた。
2:1 しかし、あなたは健全な教えにふさわしいことを語りなさい。
・「健全な教え」=「聖書のことば」が語られ、正しく聞かれるならば、クレテ教会の人たちも変えられる。
・パウロも救われる以前は、罪深い者であったが聖書のことば(福音)によって変えられた。→3:3~5
・聖書のことばは私たち人間にとって福音(喜びと変革の力)となる。
・自分の罪深さを認め、絶えず福音を聞くならば、恵みによって徐々に変えられていく。→3:6
4:福音を届ける者に
・私たちも自分たちの罪を知り、罪を認めて福音を正しく聞きたい。
・教会の中にも、人間の罪や弱さが露呈することがある。
3:2 また、だれも中傷せず、争わず、柔和で、すべての人にあくまで礼儀正しい者となるようにしなさい。
・「そしり」とは、陰口や噂話。教会の交わりの中で出て来ることがあり、皆が気づかずやっている。
ガラテヤ6:4 それぞれ自分の行いを吟味しなさい。そうすれば、自分にだけは誇ることができても、ほかの人には誇ることができなくなるでしょう。
・教会の交わりは祝福であるが同時に人間の弱さも噴出する。その時が福音の力が働く時。→2:1
・聖書のことばの大切さと、その必要に気付いた者が、「福音
を発し、祈り、魂に配慮する。
・長老の働きは、教会の中に聖書のことば(福音)が、一人一人に円滑に届けられるようにすること。
・「聖書のことば」こそが「信頼できることば」→3:7~8
・偽りが横行する不確定なこの世にあって、信頼できることば、聖書の福音を大切にして歩みたい。