序.回復
・回復とは元通りの良い状態になること。聖書が語る回復は、神との関係の回復。
・人間の幸いは、神に立ち返って関係を回復すること。
・イスラエルの罪は、神に頼らず、この世の力(偶像・諸外国)に頼ったこと。
1.エゼキエル書
・エゼキエルはエレミヤの後の預言者。
※BC597バビロン捕囚 → BC586エルサレム陥落 → BC540解放宣言
・第一陣のバビロン捕囚の中にエゼキエルはいた。
・祭司エゼキエルがバビロンに来て5年目に神から幻が与えられ預言者となる。→1:1~3
(1)エルサレム神殿崩壊の預言・・・1~24章
(2)周辺諸国への神のさばき・・・25~32章
(3)イスラエル回復の預言・・・33~48章
・エルサレム城壁と神殿の崩壊は、イスラエル最悪の事態。
→5:5~6エルサレムはわたしの定めを嫌い、わたしの掟に従って歩まなかった。
・神の民が神をあなどり、神の言葉をないがしろにしたため、さばきによってエルサレム神殿が崩壊。
→7:6 ,7:10 見よ、その日だ。その日が来る。あなたの終局が来ている。
・神殿崩壊の深刻な問題は、神ご自身が離れ去ってしまうこと。
→10:15 そのとき、ケルビムは飛び立った。・・・
・ケルビムは神殿を守る、天の生き物。その生き物が出て行くと・・・。
10:18 【主】の栄光が神殿の敷居から出て行って、ケルビムの上にとどまった。
・神殿がなくなることは、神の栄光が離れること。それは神ご自身がいなくなる最悪の事態。
・神のいない人生、それこそが、裁きであり、滅びである。
2.全人類が信ずべき神
・25章~32章はイスラエルの敵国、周辺諸国の裁きが記されている。
・「さわらぬ神にたたり無し」と考えていた敵国アモンやペリシテに裁きが宣告される。
→25:7 おまえを諸国の民から断ち切り、国々の間から滅ぼし、根絶やしにする。
・全人類はまことの神に立ちかえらなければならない。
Ⅱペテ3:9 主は…だれも滅びることがなく、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。
3.回復への道
・旧約聖書において第一義的に語られているのはイスラエルの回復。
哀歌3:22 実に、私たちは滅び失せなかった。主のあわれみが尽きないからだ。
・神の民イスラエルの離散と集合は歴史的に繰り返されてきた。
(裁き)申命記28:64【主】は地の果てから地の果てまでのあらゆる民の間にあなたを散らす。
(回復)申命記30:4あなたの神、【主】はそこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻される。
(裁き)エゼキエル20:23~24 → (回復)20:34
・預言通り、BC540神の民は再びイスラエルに戻ることができ、神殿を再建することができた。
・しかしAD70年と135年のローマとの戦いで神殿を破壊され、追放され再び国を失った。
・第二次大戦後、1948年ユダヤ人たちは「パレスチナ」にイスラエルを再建国できた。
・しかし、霊的な回復をしなければならない。
→36:25~26 あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を与える。
・「新しい霊を授ける」とは・・・
使徒3:20 そうして、主の御前から回復の時が来て、あなたがたのためにあらかじめキリストとして定められていたイエスを、主は遣わしてくださいます。
・「新しい霊」とは、救い主イエス・キリストの霊、「聖霊」のこと。
・神のなさる不思議は、頑なな神の民イスラエルより先に異邦の民に回復を与えられたこと。
・主イエスを救い主と信じれば、だれでも回復を与えられ、神との正しい関係に生きる。
・また主イエスの救いの恵みによって、異邦人が神の栄光を表わす新しい神殿となっている。
・聖書に書いてあることは、確かに実現している。
・迷うことなく、イエス・キリストを救い主と信じ、聖霊の力を受けて歩み続けたい。